初心者向けに丁寧に教えてほしい!
つみたてNISAなどで商品を選ぶときに、S&P500に連動した投資信託を見かけたりしますが、そもそもS&P500が何なのか知りたいですよね。
そんな方に向けて、アメリカの代表的な株価指数であるS&P500を、分かりやすく解説します。
気になるNYダウとの違いやS&P500に連動する投資信託もあわせてお話するので、ぜひ参考にして下さい。
- S&P500は、米国を代表する500社で構成された指数(平均点)だと思えばOK
- 米国の2大株価指数はS&P500とNYダウだが、計算方法や銘柄数が違う!
- S&P500に連動するおすすめ投資信託は、eMAXIS Slim米国株式やSBI・バンガード・S&P500を選ぼう
Contents
1.そもそもS&P500とは?
①S&P500の基礎知識

S&P500は、2つに分けて考えると、理解が速いですよ。
まずは「S&P」、これは聞いた事ある方もいるかもしれませんが、アメリカのスタンダード&プアーズ社が算出したという意味です。
で、その後の「500」というのは、米国の代表的な企業500社の株価の指数(平均値)の事です。
なので、アメリカの株式市場の調子が、この数字によって分かるという訳です。
つまりS&P500とは、アメリカのスタンダード&プアーズ社が算出した、米国の代表的な企業500社の株価の指数、平均値だと思って下さい、

このS&P500は、Googleなどで検索すればすぐチャートが出てきます。
なかなか綺麗な成長を続けていて、1980年には103.79だったのに、2020年には3000を超えています。
このように長い目で見て右肩上がりが続いていますが、近年は特に好調で、過去10年で約3倍にまで上がりました。
②S&P500の指数とは何か

指数とは、クラスの平均点みたいなものだと思って下さい。
たとえば、このクラスが5人で各点数が上記のようになっていると、クラスの平均点は60点になりますよね。
S&P500のような指数っていうのはざっくり言うと、これと同じで、色々な会社の株式を価格を平均する事で出されるものなんです。
なので、ここでいう指数とは、様々な企業の株価を平均したものだと思って下さい。
ただS&P500の算出方法は時価総額の加重平均と言ってもう少し複雑なんですが、それは、後ほど解説しますね。

じゃあS&P500はどんな株式で構成されているかを見てみますね。
銘柄の一覧は英語版だったりと見づらいのしか無かったので、S&P500に連動する人気の投資信託、emaxis slim米国株式を見ていきます。
上位の銘柄はすぐに確認でき、アップルやAmazon、Facebookやジョンソンエンドジョンソン、P&Gなど、僕達の生活にも馴染みが深い企業が並んでいます。
たとえばiPhoneなどで有名なアップルの比率は4.0%なので、仮にS&P500に連動する投資信託に10万円投資すると、その内4.0%つまり4,000円はアップルの株を買うイメージです。

このS&Pと名がつく米国株価指数は、実は色々あります。
S&P500が一番有名ですが、これは米国の大型株500社を集めたものなので、その下もあるんですね。
たとえばS&P400、これは米国の中型株400社を集めたもので、米国企業の時価総額の約7%を占めます。
そしてS&P600は、小型株600社の集まりで、米国企業の時価総額の約3%と、だいぶ小さくなりますね。
ただS&P500だけで米国企業の時価総額はだいぶ網羅できるので、こちらに注目しておけばOKというわけです。
③米国株式の取引所を知っておこう

- ニューヨーク証券取引所(NYSE):世界最大の取引所で、アメリカを代表する大企業が上場
- ナスダック(NASDAQ):新興企業(ベンチャー)向けの取引所だったが、アップルやAmazon、フェイスブックなどハイテク銘柄が名をつらねている
ニュース番組などで、上記の写真を見た事がある人も多いと思いますが、これこそがニューヨーク証券取引所という、米国株式のメインの取引所になります。
このニューヨーク証券取引所と、ナスダックという2つの取引所から、S&P500の銘柄は主に選定されています。
2.S&P500とNYダウ(ダウ平均)の違いは?
①S&P500とNYダウの違い

S&P500といっしょに見る、NYダウとの違いも知っておきましょう。
どちらも米国の代表的な株価指数ですが、算出方法が異なる点に注目すればOKです。

NYダウは、「ダウ工業株30種平均」が正式名称で、米国を代表する30社の株価の平均であり、歴史も100年以上と長いです。
上位の構成銘柄を見てみると、先ほど出てきたアップルや、誰もが知っているマクドナルドなどがありますね。
30社と銘柄数こそ少ないですが、米国株式の代表的な株しか指数になっています。
②S&P500とNYダウの計算方法

NYダウの計算方法は上記の通りです。
ちょっと注意が必要ですが、単純に30で割るのではなく、株式の分割や銘柄の入れ替えなどを考慮した除数を決めています。
たとえば株式の分割により、いま1株100ドルだったものが、1株50ドルになってしまうと、NYダウが今までと全然違う数値になってしまうので、除数で調整されているんですね。
ただNYダウの計算式には注意点があって、株価が高い銘柄の影響を受けやすいんです。
たとえばある企業の株価が10ドルだとして、10%上がっても11ドルとなり、1ドルしか増えて無いですよね。
一方で株価がもともと高い企業は、株価が100ドルだと、10%上がる事で110ドルとなり、10ドルも増える事になります。
このようなNYダウの計算方法は単純平均と言いますが、日経平均株価もこれと同じで、株価が高い企業の影響を受けやすいという注意点があるんです。

一方、S&P500はその反省が活かされており、「時価総額加重平均」と言って、NYダウのように株価が高い銘柄の影響が少なくなります。
世界的な主流はこの時価総額加重平均で、日本版のTOPIXもこの計算方法が採用されていますね。
3.S&P500に連動するおすすめ投資信託
①eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

最後に、S&P500に連動する人気の投資信託も見ていきましょう。
まずは大人気のeMAXIS Slim米国株式で、つみたてNISAで選ぶ人も多いですね。
手数料(信託報酬)も年0.0968%と破格の安さです。
(実質コストで年0.27%程度)
②SBI・バンガード・S&P500

続いては、SBI・バンガード・S&P500。
昨年スタートして、話題を呼んだ投資信託で、こちらもつみたてNISA対象ですね。
手数料(信託報酬)も年0.09264%と非常に安いです。
ただまだ始まったばかりなので、実質コストが分からないため、今後に注目ですね。

③S&P500と楽天VTIはどっちがいい?


ちなみに、S&P500に連動する投資信託と楽天VTIはどっちがいいか、よく聞かれます。
結論から言うと、両者の値動きはほぼ同じで、目立った違いはありません。
上記の緑色がS&P500に連動するETFのVOOで、青色がVTIのETFですね。
チャートがほぼ被っていて、同じ動きをしている事が分かります。
楽天VTIの方が、米国の中小企業までカバーしていますが、S&P500でもじゅうぶん分散投資は効いているので、個人の好みで選べばいいと思います。
4.まとめ:【超初心者向け】S&P500とは?NYダウとの違いやS&P500連動のおすすめ投資信託を解説


- S&P500は、米国を代表する500社で構成された指数(平均点)だと思えばOK
- 米国の2大株価指数はS&P500とNYダウだが、計算方法や銘柄数が違う!
- S&P500に連動するおすすめ投資信託は、eMAXIS Slim米国株式やSBI・バンガード・S&P500を選ぼう
S&P500はぱっと見イメージががしづらい言葉ですが、こうやってみると全然難しくないと思います。
投資先としても王道の指数なので、ぜひ知っておいて、普段からチェックしておくといいでしょう!





