独立後に支払う税金と保険料が、あまりに高すぎた話

元銀行員ブロガーの亮平です。
銀行を退職して、1年と少しが経った。
何とか今も、生きていられている事にほっとしているのが、正直なところだ。
独立して1年生き残っていられるのは、1割にも満たないと聞いた事があったので、まずは最初のハードルを越える事が出来たのを嬉しく思いたい。
だが、ほっとしているのもつかの間、またこの通知書が届いた。
独立してからというもの、この税金、保険料にはずいぶんと悩まされた。
初めて見る通知書に書かれた金額にいつも驚き、支払いに苦労した。
正直、お金を使う事が怖くなったのは、本音のところだ。
あなたも今、なんとなく『独立』の二文字を考えているなら、こんな悩みはないだろうか。
「独立にあたって、どれくらいお金の準備をしておけばいいのだろう?」
おそらく、会社を辞めて独立の道を選ぼうとするなら、避けては通れない問題だろう。
なので、今回は僕が銀行を退職後に、1年間で払った税金と保険料の額を伝えたいと思う。
その上で、これから会社を辞めて独立しようとしている人へ、僕なりの生き残るための術を伝えたい。
一般的に、独立して成功する人は数%と言われており、100人いたら5人か6人程度だというイメージだろう。
そしてその失敗してしまう理由は、やはりお金の部分が最も大きい。
つまりは、見通しが甘かったという事だろう。
「こんなに税金、社会保険料を払うとは思わなかった」とは多くの独立した人が言う言葉だ。
今後、独立を考えている人はそう言った失敗が無いよう、僕が実際に昨年から今まで払った金額を伝える事で、あなたの今後の参考にして貰えれば幸いだ。
それでは、始めたいと思う。
1.僕が1年で支払った税金と保険料の金額
①住民税について
こちらを見て頂きたい。
僕が、銀行退職後にいきなり送られてきた、住民税の通知書だ。
3か月ごとに95,000円程度支払わなければいけなく、一か月に直すとだいたい32,000円くらいのイメージだ。
この住民税の支払いは、サラリーマンから独立した人は十分、気を付けて欲しい。
何故なら、住民税は前年の所得に対して決定するので、退職して独立した年は、前年のサラリーマンでの所得から住民税を支払う必要があるので、想像以上に高い税金を支払う必要がある。
僕も、正直、この金額には驚いた。
毎月、何もしないだけでも、3万円以上支払う必要があるのだ。
この住民税には、多くの人が金額の高さに驚くと思う。
事前に、おおよそ税金額が分かるサイトがあるので、参考にそちらをリンクしておく。
是非、一度自分の住民税の計算を退職前にしておくと良いと思う。
②社会保険料について
これが、僕が現在、毎月払っている社会保険料の金額だ。
こちらも、毎月3万円以上支払っていることになる。
「社会保険料ってそんなに高いの?」
と驚いたあなたは、是非知っておくべき事がある。
独立をすると、サラリーマンの頃に支払っていた社会保険料は2倍になるのだ。
『労使折半』と言われるが、通常は社会保険料を企業側が半分負担するため、サラリーマンの負担は半分でOKになる。
ただし、独立をするとそうはいかなくなるので、今まで支払っていた社会保険料が2倍になってしまう。
その為、僕であれば、毎月3万円を支払う事になっているのである。
こちらも、住民税に続き、金額の高さに多くの人が驚く事になると思う。
なので、退職前に、一度自分の給与明細を確認し、今自分がいくら社会保険料を支払っているかを改めてチェックしてみて欲しい。
その倍程度は、あなたは退職後に自分で支払っていく必要があるのだ。
③国民年金保険料
サラリーマンを辞めて独立したら、厚生年金から国民年金に自動的に移る。
国民年金の保険料は決まっており、今年であればだいたい月16,500円程度だ。
(ただし年によって変わる)
「将来、貰えるか分からない年金なんか、払いたくない」
と言う若者もいるかもしれないが、僕はきちんと払うようにしている。
理由は単純で、
「あいつは年金も払えなくなるほど窮しているのか」と周りに思われたくない、という自分のプライドが一番にあるからだ。
このプライドはこの先もずっと、大事にしていきたいと思う。
④所得税
最後に、所得税だ。
僕は、今年の初めに、初めて自分で確定申告を行った。
独立した最初の年の稼ぎは大したものでは無かったが、サラリーマン時代の所得もまだあったので、結果としては、所得税は10万円ほど納めた。
月に直すと、毎月8,000円のイメージになるだろう。
銀行員時代の知識もあったので、確定申告自体はスムーズに行うことが出来、法的に問題無い範囲で節税の対策も行ったが、それでも結果として10万円の所得税を納めた。
サラリーマンであれば、基本的に確定申告の手続きは不要であるが、独立してからは自分で行っていく必要があるので、税金関係は勉強しておくのに越した事はない、と実感をした。
2.独立後の税金と保険料まとめ
以上が、僕が銀行を退職して1年で支払った、税金と保険料である。
毎月の支払いに直すと、毎月、約9万円が自動的に出費される計算になる。
独立してまだ生計が安定していない者にとっては、あまりに痛い出費となるだろう。
ただ、これくらいのお金は毎月出ていくくらいの意識を持っていないと、本当にあっという間に無くなってしまうのが現実である。
では、独立したいと願う人は、サラリーマンのうちにどのような準備をする必要があるか、次に話していきたい。
3.独立を考える人に勧める、退職の為のお金の準備
僕が思う、サラリーマンのうちの準備方法は、以下の2つのどちらかだ。
このどちらかが達成できてなければ、迷わず転職を考えた方が良い。
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どちらも厳しいハードルかもしれないが、それくらいでないと本当に厳しいと、僕は身をもって実感した。
僕は、退職の時に400万円近く貯めていた。
退職後の独立をぼんやりと考え出した社会人1年目の冬から、ボーナスは勿論、給料にも出来るだけ手を付けなかった。
副業として確立したものはサラリーマン時代は特に無かったので、とにかくいま会社から貰っているお金を貯めるしか、僕にはその時、選ぶ方法が無かったのだ。
結果として、この選択は危険だったが、なんとか首の皮が繋いだ。
収益的に厳しかった独立後1年目も、なんとか貯金で乗り越える事が出来、今ではブログ等で安定した収入に結びつける事が出来るようになった。
なので、あなたが独立を考えるなら、今、副業をこっそり始めておくか、とにかくお金を貯める事をお勧めしたい。
でないと、勢いで会社を辞めても、あっという間に資金が尽き、失敗してしまうからだ。
そしてやはり、自分が本当に独立をしてやりたい事があるなら、サラリーマンのうちに少しずつでもやっておくのが一番良い。
辞めた後にやろうとしていることをサラリーマン時代から始めて、柔らかくても良いからタマゴまで持っていかないと、決して孵化まで間に合わない。
「仕事があまりに忙しくて…そんな時間が無い…」という人は、もしかしたら独立には向いていないかもしれない。
僕の周りで独立して成功した人は、そんな言い訳をせず、すきまの時間を見つけては副業を少しずつ進めてきた人たちだからだ。
あなたも、本当に独立を願うなら、いま自分がやれる事を、少しずつで良いから進めておくのがとても大事だろう。
\銀行同期はビズリーチで転職してます/
4.独立は勢いと同じくらい、冷静な計画も大事だ
「俺は、貯金ゼロで会社を辞めたが、こうやって成功する事が出来た!」
という怪しいビジネスの広告をたまに見かけるが、その言葉を決して鵜呑みにはしない方が良いだろう。
勢いで行けるほど、人生は甘くない。
確かに、勢いに身を任せて成功した人もいるが、あなたも同じように勢いだけで成功できる保証など、どこにもないのだ。
独立には、運もある。
勢いだけで成功した人は。たまたま運が良かっただけかもしれない
あなたも同じような運を持っているかは、誰にも分かりはしない。
だからこそ、あえて言いたい。
「独立は勢いと同じくらい、冷静な計画も大事だ」と。
失敗してサラリーマンに戻るのが嫌なら、入念な準備をしよう。
もうこんな生活に戻りたくないと、強く思うのなら、今から少しずつでも用意をしていこう。
独立した人の話を聞くのも良い。
自分が独立してやりたい事業を始めて行くのも良い。
事業がまだ思いつかないなら、とりあえず将来の為のお金を貯めておくのも良い。
退職には勇気も必要だが、それ以上に計画性も必要だ。
それを是非、分かって頂ければと思う。
5.独立は大変だが、それでも好きな事を仕事にできるのは最高だ
と、ここまで独立後のお金についての、本音の話をしてきたが、もしかしたらあなたは独立に対して一歩引いてしまったかもしれない。
そうなってしまったら、どうか誤解しないで欲しい事を伝えたい。
僕はあくまで、一歩踏み出そうとする人の背中を押したい。
自分もサラリーマン時代、うつ病になるほどの苦痛と戦ってきたので、仕事に悩むあなたの気持ちも本当によく分かるつもりだ。
その上で、今こうやって独立し、自分の好きな事でお金を稼げている。
これは、本当に最高で、素晴らしい事だ。
僕は銀行員時代、退職する際に、「これからは自分の好きな事を仕事にしていきたいんです」と言って会社を辞めた。
仕事が苦痛でしかなかった自分におさらばし、ただ好きな事、興味を持てる事でお金を手に入れる人生を送りたいと思った。
やる気が湧かないことを仕事にするのは、もう沢山だと思った。
あなたにも、そうなって欲しくない。
自由な人生を手に入れたいと思うなら、僕はその背中を全力で押したい。
ただ、分かって欲しいのは、その前にはきちんとした準備が必要だという事。
勢いで成功できるほど、世の中は甘くない。
失敗してサラリーマンにまた戻りたくないなら、今のうちから出来る準備を、少しずつでいいから進めて行こう。
そうすれば、1年後のあなたはきっと素晴らしい笑顔で日々を過ごす事が出来ているだろう。
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