「独立なんて勢いでできる!」なんて真に受けてはいけない

独立した時の話を、武勇伝のごとく語っている人をたまに見かける。
貯金無し、収入無しで思い切って独立したけど、まあ上手く行ったさ。独立は勢いだよ
そんな言葉をかっこいいと感じ、思わず自分も…と思ってしまう若者もいるだろう。
ちょっと待って欲しい。
もしかしたら、その武勇伝を語る人は運が良かっただけかもしれない。
偶然誰かが手を差し伸べてくれた…行き当たりばったりでやったら上手く行った…。
つまりたまたまで、あなたも同じように成功するとはまったく限らないのだ。
僕は勢いで独立をしてしまい、ずいぶん苦労をした。
銀行員時代に貯めていた400万円はあっという間に減っていき、100円を使う事すら怖くなった。
あなたが将来、独立を考えているなら、この記事をよく読んで行って欲しい。
1. 独立は勢いだけではダメだ
まずは冷静な分析をしよう
『独立なんて勢いで成功できる!』と言う人がいるが、間に受けない方が良い。
勢いは確かに大事だが、同じくらい冷静な分析も必要。
経験したから言えるが、貯金が日に日に減って行く生活は、本当に心臓に悪い。
100円すら使う事が怖くなる。— Ryohei@元銀行員ブロガー (@ryoheifree) 2017年6月25日
独立を考えるなら、まずは冷静な分析からだ。
僕が愛読しているブログ飯でも、そんなワンシーンはあった。
私の性格は、「石橋を叩いて渡る」です。意外に思われるかもしれませんが、自分では慎重派だと思っています。
この3つの選択肢を前に、仮説を立てながら将来のシミュレーションをしてみました。
筆者の方は以下の3つをきちんと整理し、独立を決めた。
- 会社に残るメリット、デメリット
- 転職するメリット、デメリット
- 独立するメリット、デメリット
そう、この冷静な分析がとても重要なのだ。
これくらいは、あなたも独立の前に整理して置いた方が良いだろう。
独立した後に後悔しても遅い。
もしかしたら、時期を待った方が良い事があるかもしれない。
(ブラック企業でもう逃げ出したい心境なら別だが)
勢いで辞める前に、自分にとっての理想的な働き方を改めて書き出してみよう。
金銭的な話は、なおさら慎重になろう
【会社員から独立への準備まとめ】
<経験的に①、②のどちらかがまず必要>
①月5万稼げる副業を持つ
②400万円の貯金<やっておいた方が良い事>
・頼れる人脈を作る
・家賃など固定費を抑える手段を考える
・親と全力で話し合い
・税金、年金、社会保険料の理解
・営業力を磨く— Ryohei@元銀行員ブロガー (@ryoheifree) 2017年8月23日
独立にあたって一番悩むのが、金銭面の話だ。
当たり前だが、独立してからは自分の力で稼いでいかなければいけない。
会社にいるだけでお金が貰えるという安定は、無くなってしまうのだ。
僕の経験則では、まずは以下の2つどちらかを目指す必要がある。
- 月5万稼げる副業を持つ
- 400万円の貯金
400万円の貯金はずいぶん時間を要する事になるので、月5万円の副業を目指した方が賢明だろう。
(ちなみに僕は収入ほぼゼロの状態で退職したが、本当に無謀だったと思った)
避けたくなりがちなお金の話だが、なおさら慎重になった方が良い。
独立した後は確定拠出型年金なども検討するだろうから、先に知識を身につけておくのがベターだ。
>>参考:個人型確定拠出年金(iDeCo)の運用方法は?メリット・デメリットと退職後の手続きを解説(外部リンク)
『独立=幸せ』とは限らない
独立した人に憧れるサラリーマンや大学生は多いが、独立には相応の苦労が当然伴う。
ただみんな、苦労しているように見せていないだけ。独立した人は、たまに白鳥に思える。
優雅に泳いでいるように見せて、水面下では必死にもがいている姿が。— Ryohei@元銀行員ブロガー (@ryoheifree) 2017年9月20日
独立したい人の夢を壊してしまうかもしれないが、『独立=幸せ』とは限らない。
独立した人は、やたらかっこよく見える。
自由に生き、自分の好きな事ばかりで過ごしているように映るからだ。
ただ、果たしてその姿が全てなのだろうか。
僕も多くの独立した人を見てきたが、現実は想像以上に厳しい。
ビシっとスーツを決めて高そうな時計をしている人でも、少し前まで満喫での寝泊りを繰り返している話も聞いた。
電気もガスも水道も止まり、もう本当にギリギリだったらしい。
そういう事だ。
『独立=幸せ』とは限らないし、あなたが憧れている独立した人も、水面下では必死にもがいているかもしれない。
それが独立した人の、厳しい実情だ。
僕は『サラリーマン→独立』をやって良かった
今思うと、サラリーマンの経験があって良かったなと思う。
ビジネスマナーは、間違いなく身についたし、仕事の仕方も覚えた。『サラリーマンを経てから独立すべきだ』と言うつもりは無いが、経験したからこそ共感出来る事も沢山あるし、自分にしか書けない事もあると思う。
— Ryohei@元銀行員ブロガー (@ryoheifree) 2017年7月21日
この話は、学生へ向けて。
僕は『サラリーマン→独立』の流れが良いと思っている。
つまりは会社に入ってサラリーマンを経験してから、独立を考えてもまったく遅くないという事だ。
世の中の多くの大人達は、サラリーマンだ。
あなたが独立してからも、サラリーマンとは多く出会う事だろう。
彼らの苦労話に共感できるか、「僕はサラリーマンやったこと無いので分かりません」と思ってしまうのか。
そこには大きな差が生まれると思う。
もちろん、『サラリーマンを経てから独立すべきだ』なんて断言するつもりは無い。
あくまで自分の判断で構わないと思う。
ただ僕は、独立してからもサラリーマンの経験が役に立った事は何度もあった。
だからこそ、会社で働いてみるのも、悪くはないと思う。
\銀行同期はビズリーチで転職してます/
2. 独立を勢いに任せる前に、まずは副業から
これ本当に思います。
「副業でまだ全く上手く行ってないんですが、こんな僕でも独立できるでしょうか?」と言われると正直困惑する。わざわざ人生をギャンブルにする必要無い。
思い切りと無謀は別物。 https://t.co/8tZRm04UvV— Ryohei@元銀行員ブロガー (@ryoheifree) 2017年9月20日
物事の成功には、必ずステップがある。
独立へのステップとして、サラリーマンのうちに出来る事の一つは、間違いなく『副業』だろう。
これは僕の経験則だが、副業で月5万円稼げるようになったら、独立は視野に入れても良いと思う。
月10万円稼げるようになったら、もう一歩踏み出す準備としては万端だ。
副業はなんだってOKだ、自分のやりたい事をやってみれば良い。
僕はもちろんブログの副業を勧めたい。
ブログは始めるためのお金がかからず、お金をずっと生んでくれる資産になるからだ。
会社以外から、自分に収入が入る事の喜びをぜひ実感して欲しい。
3.まとめ:独立には、勢い以上に計画性を
退職や独立には計画性を。
人生はギャンブルにしない方が良い。「貯金も収入も無いけど、思い切って会社辞めた!」なんて無謀でしか無い。
思い切りの良さと同じくらい、冷静な判断も必要。貯金が目減りしていくだけの生活は、本当に心臓に悪い。
経験しなくて良いに越した事はない。— Ryohei@元銀行員ブロガー (@ryoheifree) 2017年9月20日
『貧すれば鈍する』という言葉を、忘れないように
僕が独立をする際、父親から言われた言葉だ。
貧乏になると、毎日その生活のことばかり考えるようになってしまい、心までも貧しくなるという意味だった。
確かに、その言葉は本当だった。
貯金が目減りしていくだけの生活は、本当に心臓に悪い。
せっかく独立したのに、自由とは程遠い生活を強いられることになってしまう。
だからこそ、あなたにも伝えたい。
何の準備も無しでチャレンジする独立など、成功の可能性が低いただのギャンブルに過ぎないのだ。
わざわざ自分を苦しめる環境にする必要は無い。
独立に向けて、勢い以上の計画性を大事にしていこう。
▼僕の銀行員時代の話は、以下よりどうぞ(全六話)▼
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